呼吸ができない。

友達が花粉症を話題にしてると「へえ、みんな大変なもんだね。」と思っていたけど、ここ2年くらいで鼻がムズムズしたり目が痒くなったりするようになってきた。聞くところによると「今年の花粉はここ10年で一番ひどいらしいよ。花粉症がないって人も症状が出てるって話だよ。」とのこと。お客さんからそう聞いて「そうかあ、自分もついにそうなっちまったんだなあ。次は花粉だ!なんてお上が薬まかなきゃいいけどね。」なんて思いつつ、自分の鼻のどうしようもなさに、どうでも良いかとも思った。

その数日後、突然の発熱。季節の変わり目には風邪をひく。ぼくのよくあるルーティンなんだけど、案の定、今年も。発熱で、体全身が痛んで、重たくて、咳はたくさん出るし、痰も絡む。息ができなくて、嗚咽することもある。えらくひどいもんだ。と思うだろうけど、言葉以上にしんどいもんで、特に今年は花粉症とのダブルパンチ。喉は痰が絡まるし、鼻はかさっかさなのに、なぜか呼吸は通らない。

呼吸ができない。ありゃあ、本当に。

正直、生きてるだけで尊いな。

ちょっと回復してきて、カミさんが「散歩でも行こうよ」と誘ってくれたんで、行ってきたお散歩。夕方のちょっと冷え込み始めた頃。帰り道には暗かったけど、近所のコンビニまで。ちょっとだけジャンプを立ち読みしたな。久々に読んだワンピースではどういうわけか、ルッチとルフィが共闘してたり、よく分からんキャラがハンコックの技を出してたり。帰り道も「夜、何食べようね。」なんて言いながら、缶ビール一本揺らして帰った。

そんなんで十分なのよ。

僕たちはね、ちょっと欲張りすぎてるんだよ。欲張ってしまうから、いつもいつも大変になって、疲れてしまう。僕には勿体無いほど、尊いものがもうあるのよ。

izumikunがやりたいかどうかだよ。
izumikun、欲しいものある?

そういうことじゃないのよ。うるさいのよ、息が詰まるのよ。

ぼくはここにいるだけで十分なのよ。

呼吸ができないってのは、無茶苦茶苦しい。本当に苦しかった。

そういえば、ぼくの心拍数は安静時100に近い。ずいぶん前に、心拍できる回数は決まってるって聞いたことがある。ぼくは、たぶん短いんだろうな。

そんなことを思い出した、この数日だったな。

お店を休んじゃって申し訳ないけど、こちらはこちらで、死ぬ思いして休養しておりました。何に言い訳をする必要もありませんが、ご一報まで。

呼吸ができない。
呼吸できる。
呼吸しにくい。←今はここ。

大変な体だけど、名前はついてない。なんたら障害だとか、言えない。でもとても極端な凸凹をもつ体。付き合っていくしかない。そういう尊い体と共に、カミさんと共に、ここにいる。

最後にもう一つ。発酵の学校っていうのが、近所で始まる。これに参加しようか迷った。本当に迷った。知多半島の発酵文化について伝えていくと言いながら、その根本的なことはまだ何も知らない自分にとっては、経験値を蓄えられる大きな機会だ。でも、やめた。ちょっと欲張りすぎてる。それに、使うなら、もっと優先したいこともあるだろうなとも思った。

あと、プログラムは公開されてるから、とりあえず公開されてる分について、自分で調べを進めてみることにした。今は、蚕について調べてる。

蚕って、虫だったらしい。お蚕さんが糸をはいて、綺麗にまゆをつくる。これを精製すると、絹っていう糸になる。しかもお蚕さんにも5段階くらいあるらしくて、卵から生まれたばっかりの蟻蚕(ぎさん)。桑の葉を食べて一度眠ることを眠(みん)っていうらしいけど、眠のあとに脱皮する。ここまでを齢(れい)っていうみたいで、1齢から5齢まで。だいたい12日間くらいで成熟するらしい。5齢になるとやっと糸をはくから、5齢になったら、蔟(まぶし)っていわれるお蚕さん(5齢)が繭をつくる場所に移動させる。いくつか形があるみたいだけど、今は「回転蔟」っていうのが主流?みたいです。

やっぱりいつかは見に行きたい。その気持ちはあるけど「やっぱり百聞は一見にしかずだよね」と言われると息が詰まる。はじめから欲張らない。まずは百聞。百の聞き方も知らずして、一見したところで、得られるものは小さい。まずは百聞。学びの源泉がようやく湧いてきた。

あら、眠い。眠くなってきた。

明日までは休養します。

そういうわけで今日も素敵な1日を🌿