人には型があるが、問題なのは、合うかどうか。合わせるだけの辛さを抱きしめてやれるかだ。

人には、向き不向きがある。人には、得意不得意がある。何をもってやりがいと感じるかも違うし、何に不足と思うのかも分からない。どんな期待をもって場に参加しているのか、それぞれの思惑はありつつも、はっきり言ってしまえば坐りが悪いというので、もごもご本心を潜めながらー、そこにいる。

もし仮に、やって欲しいことをやってくれない人が出てきた時。「あの人は、すぐに物事に取り組めないタイプの人間だ」と思うことが、ある人だっているだろう。ぼくだって、それに近いことを思うし、思われる時だってあるだろう。ぼくだって、物事には慎重に取り組む派だし、ものごとをちゃんと捉えてからじゃないと取り組めない。

とはいえ。

行ける。そう思ったものについては、さっきまでは「やらない理由にしていたこと」を「やる理由」にして、やり始めてしまうこともある。

行ける。って感覚をもうすこし詳しく書くと「周囲の状況と、自分の状態と、やりたいことに必要な条件がそろったことに気づいた」って感じかな。

何か物事に取り組む時「向いてない」って決めちゃうのが早い人がいるけど、やりようによってはうまくできる時だってあるはず。たぶん現実には、合ってるかどうかが大事になる。

適職ってことば。マッチングってことば。最適解。最適化。適任。適当。快適。

適しているか、その選択は。適しているか、そのやり方は。この場所から目的地までには、いくつもの道がある。辿り着くまでに、杖をつくのか、自転車か、車か。1番早そうなのは車だが、どうやら道は凸凹で、しかも多くはないが段差があるらしい。となると歩きが良さそうだけれど、考えるだけでも気が遠くなりそうだ。聞くところによると、段差は神社によるあるような階段の感じで、車こそ無理だけど、自転車を担いで行くことはできるらしい。よし、自転車で行ってみることにしよう。

そうやって、自分にある選択肢が、その道に合っているかをみて、きちんと当てにいく。これが正しいと思えるものを当てに行く。適しているものを当てるのだから、適当にやるのが一番なんだ。未だにテキトーなんて言葉をつかってるなら、それは改めたほうがいい。適しているものを当てに行くのだ。

ビジネスもそうだ。社会もそうだ。人間関係もそうだ。その中で生存できるかどうかは、強さではなく、変化に対応していけるかどうか。それはつまり、変わっていく相手に適した選択を当てられるかという、永遠のクイズ番組を生きているようとも、言える。

決して完璧なのではなく、完成などでもなく、完全無欠なのでもない。たとえあったとしても、それは一時のこと。ものごとは変化する。ひともまた変化する。人が変われば、社会も、半径数メートルの人間関係だって、変わる。変わるそれらに適した形に自分を変えられるか。あるいは、そうした選択が取れる自分を導き出せるか。

その選択を一つずつ見ていこうというとき、人は大変な辛抱を強いられる。辛さをも抱いて生きる道を、歩いて行かねばならない。それは、やめる理由になる。辛いからやめる。それはそれでいいだろう。しかして理由は時に、なんの意味もなさない。辛くても、歩こう。そう決意する人もいるからだ。

辛い現実は変わらないが、それをみる人によって行くも反るも変わる。しかしてそれは、人に由来するものでもないと思いたい。でなければ、万人に対して悪となることをする人を応援しなくてはいけなくなるし、万人に対して良とすることをしない人を賞賛しなくてはいけなくなる。人の行動の如何をみて、人を判断すれば、物事を見誤ることがある。本当に見るべきは、それが状況に適したものであるかということ。

人が悪いんじゃない。人が良いのではない。その人がたまたま、社会にマッチした行動を取れていることが、素晴らしいのだ。目立つ行動をしないという選択が、状況にマッチしていることだってあるはずだ。見た感じなんの動きも見られないその行動は、多くの場合賞賛されることはない。何もしていないから。でも、本当に評価されるべきは、状況に合った行動であるかどうかなのだ。

もし仮に、これを他人にも要求する立場となろうとするのなら、多くの辛抱を要する。そのことをよく理解しておかなくちゃいけない。なにせ、時間がかかることなのだ。焦っちゃいけない。なんくるないさのてーだかんかんで、のんびりゆったり構えて、辛抱強くやるしかない。

合っているものを探そう。合っていないものと距離を縮める方法を知ろう。合っていないものに近づいていける自分をつくろう。反対に、合っていないものと長く付き合うための工夫をしてみよう。適したものを当てに行く癖を身につけよう。

大事なのは、自分や他人の不足していることを当人たちのせいにすることでなく、マッチするポイントを見つけようと辛抱強く何度も何度も手探りしていくこと。

慌てないこと。焦らないこと。じっくりじっくり、ひとっとびにいかないように、ひとつずつだよ。早く行きたいならお先にどうぞ、遠くに行きたいからみんなと行こう。みんなってのはバラバラなんだ、ゆっくりで当然だ。焦ったってしょうがない。そういう気持ちで、やってゆこう。

あーまたこれなんの話だろ。

それでは今日も素敵な一日を🌿