生まれてから死ぬまで、あるのは「時間」

この本を通して「未知を見つける力」を身につけて、それぞれの人生において「新しい自分を見つける」きっかけとなれば嬉しいなと思います。

ここで生まれる問いは「今わたしは、どこにいるのか?」です。つまり、現在地についてです。

この時、ありがちなのは、

  • 会社員5年目
  • 銀行員をしていて
  • 結婚にマイホーム
  • 子供は3人います

みたいな、プロフィールを出しがちです。

この本では、そこよりもっと手前にあるものから「現在地」を見つけていきたいと思うのです。

イメージ的には、こんな感じです。

(図解)

その一歩目に「時間」をテーマにお話しを始めて見ようと思います。

*この本では「そもそも論」がかなり出てきます。時に抽象的すぎる話があるかもしれません。しかし、周り道こそすれ、必ずつながります。ぜひこの「発見の旅」をご一緒していただければ幸いです。

ニンゲンって不思議な言葉

人間(ニンゲン)って不思議な言葉だと思ったのは、高校の国語の授業のときです。

その授業がなんの授業かは忘れてしまったのですが、それまで、ニンゲンと読んでいた「人間」ということばには、別の読み方があると知ったのです。

人間と書いて「ジンカン」と読む。

ジンカンだと…。なんだそれ。

そう思うとともに「時間(じかん)」と似てるな。と思いました。

そのとき、人間(ニンゲン)と読むこのことばに、別のイメージが加わったのです。

人間(ニンゲン)=ヒトのかたちをしたもの、ヒトそのもの

というイメージでしたが、人間(ジンカン)と読むことで、時間的なイメージが加わったのです。

そこで、人間(ジンカン)をこう読み替えました。

人である間に。

ぼくたちが今「人として生きている」というのは、ともすれば、人ではない何かと人ではない何かとの間に、ちょっぴり顔を出してるにすぎないんじゃないか。

そう思うようになりました。

人である間にあるもの。

人として生まれ、人として死んでいく。

その間にあるものを、人は

  • 一生
  • 人生

と呼んでいます。

そして、その根底に流れているもの。

それが「時間」です。

これは、誰しもに平等に与えられています。

いっても2000年程度。

ぼくたちは今、紀元後2025年目くらいを生きています。宇宙ができたとされる138億年時点から考えてみると、たかだか2000年そこそこと言えるでしょう。

人はこれまで、大して生きてきてないのです。そして、この現代までの発展も、ここ数百年の隆盛です。

そして、人の一生は、それよりも短いのです。

80年の一生、75年の健康

日本人の平均寿命は、

  • 男 81歳くらい
  • 女 87歳くらい

です。

ということで、だいたい80歳そこそこで、人生は終わるようです。

人生100年時代とも言われますが、元気に生きていられる時間(健康寿命)の平均値は、男女平均で「75年」とも言われているので

80年の一生、75年の健康です。

結果的にさまざまな人生があることは当然ですが、これが日本人に生まれたぼくらに与えられた「一生の基準値」ということになります。

問:時間の現在地は、今どこですか?

ぼくは1995年8月4日に生まれました。

2025年現在、30歳を迎える年となります。

ということは、残り

  • 50年の人生
  • 45年の健康

ということです。

「え、思ったより短いぞ」
「あー、まだまだあるね」

いろんな気持ちがあると思いますが「あなた」はどう感じましたか?

あなたの現在地はどこですか?

お前はもう、死んでいる。

日本人の平均寿命は、世界的にみても

  • 女性 1位
  • 男性 2位

という超高水準です。

ぼくは今30歳ですが、ここからさらに40年〜50年ほどの人生の可能性を感じられるのは「日本に生まれたから」です。

南アフリカにある国ーシエラレオネの平均寿命は、34歳です。世界でもっとも短命の国です。

もしぼくがシエラレオネで生まれていたら、あと4年の人生ということ。

あなたはもう、死んでいる。

そう突きつけられる現実が、この世界には実在します。

しかし、ぼくたちはまだ、生きています。

生まれてから死ぬまで、生きています。

なら、この人生に流れる時間を、どう過ごすのか。

これを改めて次の章では考えていこうと思います。

ーーーー 次は「ライフステージには遊びがない」ーーーー

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