調べ物:鹿肉について(日々、更新します)

鹿肉もらった

鹿肉をいただきました。鹿の前足。左足らしいです。でもぼくは今まで、鹿肉を食べたことは、もしかしたらあったかもしれないけど、自分で解凍して、自分で処理したことは一度もありません。しかしてぼくは「これはどうやって処理するんですか?」と尋ねることはなぜかせず「ありがとうございます!とりあえず、なんか調べてやってみます!」と意気揚々と、全く未知の食材に向き合うのであります。

そして「鹿肉いただいたよ。」と誰かに話をしてみると「これ、どうやって食べるの?」とか「鹿肉ってどんな味なの?」とか「血の処理をしないと、臭いよ」とか、ぼくよりもすっかり鹿肉について詳しくって、案の定、頭はショートした。

そういうわけで、自分のテンポで調べてみる。実際に明日の朝、お店で処理するわけだから、それまでに一つ知識を持って処理に向かおうというわけだ。

そういうわけで、鹿肉について知りたいことを書き並べて、まずはそれについて調べていくのがいいんじゃないかと思った。まずは10のこと。

  1. 鹿肉っていつから食べられてるんだろう?
  2. 鹿肉ってどんな味がするんだろう?
  3. 鹿肉って部位によって違いがあるんかな?
  4. 生の鹿肉ってあるんかな?
  5. 鹿肉ってどんな風に調理するといいんだろう?
  6. 鹿って、どこで生きてるんだろう?
  7. 鹿って、宗教的な意味ってあるのかな?
  8. 鹿肉ってどうしてあんまり流通しないの?逆にどうして流通するの?
  9. 鹿の栄養素ってどんな感じ
  10. 現代人にとって鹿ってどんな存在?

一つずつ調べてみようと思います。

調べる時の順番は、まずはウィキペディア。wikiは、だれでも編集・閲覧できるようにした辞書だから。知っている人が知っていることを書き込める辞書だから。「これが全てではない」そういう批判がすぐ飛んでくることは承知の上。ざっくり知れる。

最初であれば、それで十分なのだ。

その後、細かいことは別サイトとか、人の話とか、色々ね。ではでは一つずつ。

  1. 鹿肉っていつから食べられてるんだろう?
  2. 鹿肉ってどんな味がするんだろう?
    • たんぱくで、くせが少ない。
    • 硬くて匂いがきつい=血抜きが悪いかも。
    • 実際は、柔らかくて匂いも穏やからしい。
    • 春から夏(ナツジカ)にかけてが美味しい季節のよう。
  3. 鹿肉って部位によって違いがあるんかな?
    • 肉は食用に、皮は衣服に、骨は武器に、角は釣り針に。
    • 肩肉:スジがあるほど旨味がある。ミンチよし。ヨーグルトなどでつけて唐揚げもよし。
  4. 生の鹿肉ってあるんかな?
    • 馬肉でも報告されている「住肉胞子虫」による食中毒は懸念されるようです。
    • また、E型肝炎にもなる?とか。あんまり生肉は食べない方が良さそう。
    • 肉の中心温度が75度以上で1分以上加熱すれば殺菌OK
  5. 鹿肉ってどんな風に調理するといいんだろう?
    • 部位によって異なる
    • ロース:
    • カタ/スネ:
  6. 鹿って、どこで生きてるんだろう?
    • 山。かと思いきや、牛や鳥と同じように、実は養殖もしているらしい。
  7. 鹿って、宗教的な意味ってあるのかな?
    • 弥生時代、神様として崇めていたらしい。
  8. 鹿肉ってどうしてあんまり流通しないの?逆にどうして流通するの?
    • 基本は、狩猟。でも、養殖もある。
    • 野生鳥獣の流通と、家畜(牛や豚など)の流通方法は違う。
    • 食肉処理業の許可を受けた施設で処理したものを仕入れる必要がある。
  9. 鹿の栄養素ってどんな感じ
    • エゾシカを豚肉・牛肉と比べると優れた栄養をもつ
      • カロリーは1/3
      • タンパク質はおよそ2倍
      • 脂質1/10以下
      • 鉄分は3倍
    • 生活習慣病の予防にも良いとされているよう。
    • ヘム鉄を多く含み、冷え性などにも
  10. 現代人にとって鹿ってどんな存在?

質問以外で分かったこと

  • ドイツが最も鹿肉を食べている。4万トン〜4万5千トンとか。
  • 鹿肉は「もみじ」ともいう。古今和歌集の詠みが、由来。もみじの紅葉の色に似ているからという言われもあるとかなんとか。
  • もみじ鍋はすき焼き風で、兵庫県、広島県、三重県、ほかに静岡県、神奈川県などが産地
  • 鹿肉の色は、ミオグロビンの酸化度合いで変わる。新鮮な時はミオグロビンの状態で、少し酸化(30分〜1時間)するとオキシミオグロビンとなり、最も鮮やかな色となる。さらに酸化(数日)するとメトミオグロビンとなり、色合いとしては新鮮な時と似ているけど、全くの別物である。
  • 前足のカタの部分と胴体の間には、関節がない。カタの部分の扇型の骨に沿って、筋肉を切っていく。

参考サイト一覧

23.2.27更新:初めての鹿肉解体

鹿肉を解体しました。前足2本。一回目は、日本ジビエ協会で見た映像を思い出しながら訳もわからずやってみた。鹿肉をくれた方にインスタで逐一DMを送りながら、「僕の時もこんな感じだったよー」なんて教えてもらいながら、手応えを得て、2本目、案外綺麗に行けた。

カタの部分と、スネの部分を分けてジップロックで保管。明日ちょっと食べてみようと思う。とりあえず、3つに分けることができる関節を全て外して、鍋へ。沸騰しないように弱火でコツコツと煮ていく。骨から出汁をとる作業。友達が夕方に遊びに来てくれたので、嗅覚鋭い彼にも味見をしてもらったら「おお!肉だね!」「ハンバーグ食べてるみたい」と大興奮。

予定を立てて、夜ご飯に鹿肉を食う日を設定してみよう。まだまだメニューにするまでは時間がかかるかもしれないけれど、鹿肉でとった出汁でポトフを作ったらいいんじゃね!って話になったり、そこに鹿肉をチタタプしてつみれにしちゃうのもアリ!と、盛り上がった。

また作ってみたら更新しようと思う。今日は、解体できて楽しかった。時間がかかって鮮度を落とすようなことになっていた気もするから、まだまだ何度も捌いて、技術を磨いていきたい。コツは、骨の筋を断つことと、外側から丁寧に捌いていくこと。この2つを学んだ。

食べる時は「焼く」「煮る」「出汁」あとは何があるかな。「刻んで丸める」とかもあり。ハンバーグみたいにね。色々試してみたら更新しますね。それでは。

23.3.1更新:鹿肉を食べた夜

白味噌仕込みのあとに、地場の海苔屋さんに行って海苔が大凶作であると知った夜、鹿肉を食べた。自分で捌いた鹿肉、カタ肉。

食べ方は

  • 餃子
  • しゅうまい
  • つみれ
  • 鹿骨の出汁つゆラーメン
  • 骨周りの肉のポン酢

どれも肉肉しくて美味しかった!

以下、鹿肉をくれた方の「どうだった?」に対するぼくのメッセージをそのまま貼り付けておこう。

カタ肉と、煮込んだ骨肉のまわりの部分をいただきました!

カタ肉は、ものすごく肉肉しい!!食べてるなあって感じで☺️でも、全然臭みもなくて、餃子にも、スープの肉団子にも合いますね!そして、焼肉にすると、思いの外、柔らかい!塩と胡椒だけで十分美味いですね!

ただ、鹿の味って?って聞かれると、たんぱくというのか、まだはっきり言える言葉が見つからないです。。。

味付けて食べるのが良いと思いました◎ただ、スープの肉団子や、餃子やなんかは下味もつけるし、タレにもつけるし、合ってるかなあと思いました!

骨の周りは、煮出した後に、甘辛く味つけたり、ポン酢でいただくのが、すごく美味しいかなあと思いました!!

鹿の肉をさばくのは、個人的には楽しかったです🍖ただ、挽肉っぽくするために、なめろうみたいに叩いてみたんですけど、筋膜がくっついて、時間かかっちゃいました。

筋膜をうまく処理しつつ、捌くのはどうするかなあと、次もやってみたいなあと思いました◎

いやあ、次は血合の部分多いから、獣っぽさあるのかなあ。キーマカレーとか、ハンバーグもやってみよー!

それでは、素敵な一日を🌿

23.3.8 「ジビエ」にしなきゃいけない理由(憶測)

鹿肉やら猪やらのお肉のこと、それから、そういうお肉を使った料理のことを「ジビエ」と言う。これも「日本では。」と言う話らしい。いわゆるブランディング化して、高級食っぽくなってる。

鹿肉を譲ってもらって、実際に自分で捌いてみて、加工してみて、調理してみて食べてみて、計算してみて思ったことがある。「これ”ジビエ”ってブランディングしないと、やってられないんだろうなあ。」ってこと。

前足2本でだいたい3kgくらいで1万円。骨からカタ肉とスジ肉をとると、2kg〜2.5kgくらいが取れる。これを、ひき肉にしたり、スライスしたりする。例えば200gのハンバーグにするとする。すると、10個〜12個作れる。

1万円で2kg=2000gだとしたら、1g=5円,100g=500円(鶏むね肉だと、100g=70円くらい)になる。そうすると、200gのハンバーグで1000円の原価がかかってくることになる。昔の原価率計算でいうと1000円÷30*100=3300円くらいになる。3300円のハンバーグ。十分、高級料理になる。ジビエというブランディングをしたから高いんじゃないのかもしれない。ある程度の売値にしないと、流通させることが難しいから「ジビエ」という言葉をブランド化させて、高い料金設定ができるようにした。

そう言う理屈なんじゃないかなと思った。3kg=1万はちょっと高めに計算してるけど、ハンバーグにご飯やら、スープやら、サラダやら考えたら、やっぱり似たような計算になるんじゃないかな。

こういう話をした後「あとは、君がどうするかだ」と言う話になったけれど、まだその段階じゃないと思った。最終的には「決める」は大事だけど、まだその段階ではない。

計算できるような現実と、はじめようと思った物語との間にある、道。そういうものを探してる。探した結果、見つからないかもしれない。でもそれは「やりたくないなら、やめる。」とか、そういうつまらない理由じゃない。「やれる形がまだ見つかってない。」そう言う可能性に富んだ、理由だ。

今日も素敵な1日を🌿