ものすごく具体的に、そしてざっくり、お金の流れを書いておく。その1

ひょんなことから始めることになった喫茶店。さてはて、どうやってやっていこうか。丸坊主の日(人が誰も尋ねてこない日)もあるし、人は来るのに、ただお話をするだけの日もあった。そういう日は、楽しいなあって気持ちと、それと同じくらいの「お金の不安」が、この胸の内に生まれる。

ただ、いろんな人を見てると「おや、どうやらこれでも生きていけそうだ。」ってことが分かってくる。ある人は正社員(安定的な収入がある人ってニュアンスで使ってます)でもないけど、子どもが3人も4人もいて、楽しそうに生きてる。実際はどうか知らないけれど、今日も生きてる。ある人は、1日のほとんどを職場の外で過ごしていたりして、いつ働いてんだろうって思うんだけど、今日も生きてる。ある場所は、たった数百円の入場料だけを取って営業してても、それでもバイトが賄えるくらいは売上はあるんだってさ。

大学の卒業が近づいてきたときに「キャリア」ってのをよく耳にするようになった。そのとき「あ、大学ってのは、研究機関じゃない。大学ってのは、就職のためのパスポートでしかなかった。」って気づいたんだ(自分が勝手に、そう思い込んだ)。でもね、世界はその外側にもっともっと広く広く、広がっていたんだ。

そして今、ぼくは多くの人の暮らしの外に生きていながら、多くの人の余暇を楽しませる仕事をしてる。喫茶店ってカタチで。地域にある文化を、味わえるための方法は何か。観光地にある喫茶として、できることはないか。日常をぬけだした時間をどうしたらプレゼントできるだろうか。そんなことを考えて生きてる。

ぼくは就職が悪いって言ってんじゃない。そこに傾倒している大学という研究機関が悪いって言ってんじゃない。ただ、世界はそれだけじゃないよ。その外側に足を踏み入れても、生きていけるよ、生きてる人がいるんだよ。そして、そういう人たちがいるからこそ、旅行先で「地元」を味わえる。旅先を作ってるのは、いつだって王道ルートの外側にいる人たちだと、僕は思ってる。

今、王道ルートの外側で”旅先”をしてる。でも、旅先を続けていくためには、旅人に来てもらわないといけない。旅人が来てこそ、旅先だ。しかし、旅人からしたら、旅先があるから行こうと思うことだってあるはず。だからこそ、どちらかが欠けているときでも「ぼくは、旅先やって旅人を待っていよう」「ぼくは、旅人やってるから旅先よ、待ってておくれ」と願いあって、近づきあって行かないといけない。

そのとき、僕たちに何が必要か。それは、想いとお金だ。想いがあれば、旅人がいないことを理由に、旅先をやめたりしない。いや、そう言い切ることもできないけれど、想いがない人に、それを続ける理由もないんじゃないかと思う。だって時間はもう戻ってこないんだから。何を選択するかを決めるとき、決めては「条件」と同じくらい「想い」とか「感覚」じゃないかと思う。

そしてそれを現実にするときのパスポートになるのが、お金だ。続けていくために家賃を払ったり、原材料を買ったりする。旅人がいなくても。だからこそ、ちゃんと旅人が来てくれているうちに「そのとき」のことを考えたお金との付き合い方をしておく。旅先がなくならないように。旅人にまた楽しんでもらえるように。

楽しんでもらえるように。そう思うと、ついついサービスをしすぎちゃう。でも、サービスをしすぎちゃうと、身銭を切ってしまう時もある。でも、これだとジリ貧。「その時」が来たら、たちまちダメになってしまう。だから、ちゃんといただく。

そして、いただいたものを、きちんと貯蓄しておく。その貯蓄から、次の「楽しんでもらえる何か」を生み出していく。そのために使う。そしてまた、ちゃんといただく。それを貯蓄して、また「楽しんでもらえる何か」を生み出していく。これが商売ってやつで、うまく回れば、旅先として1日1日と、続けていくことができるかもしれない。

ただ、うまく回すってのはなかなか難しい。旅人は、風の如く、気ままなもので、波のよう。来たり、来なかったりする。そんな中でも、生活は続く。商売は続く。旅先は、いつも旅先のままでなくては、旅人が迷ってしまう。旅先のままでいるために、商売が続くために。まずは、生活がうまく回ることが大事。それにはまず、何があっても大丈夫な準備が必要。この準備金のことを「生活防衛資金」と呼ぶ。

何かがあって、商売ができなくなったとしても生活していけるための貯蓄をしておく=生活を防衛するための資金ってこと。これは、おおまかに生活費の6ヶ月から1年分くらい。ひと月の生活費が20万円だったら、120万円〜240万円くらいの貯蓄を、最初の目標にする。これが溜まったら、何か困ったことがあるまでは手をつけないことをお勧めします。(実を言うと、ぼくは今、ここに取り組んでいます。一緒に1つずつやっていきましょー)

これが溜まるまで、いかに効率をあげるかが大事になる。水の空いたバケツに、水を入れても、こぼれていくのと同じ。水を貯めるには、バケツの穴を塞がなければ。お金で言えば、無駄な支出をなくしたり、必要以上に出費しているものを見直していくことで、効果的に支出を減らして、貯蓄のスピードを早めることができる。例えば、スマホのデータ通信を格安SIMに変えてみるとか、家賃の安いところに住み替えてみるとか、使っていないサブスクリプションを解約してみるとか。ここを見直すだけで、グッと生活が楽になったりするから、これはお勧めです。(ぼくの場合は、これに加えて、買い食いはしないし、自動販売機も使いませんし、1人だけの外食もしませんし、服も靴も買いません。極端ですね泣)

これで節約できた分を、そのまま毎月積み立てていくと、少しずつなんだけど気づくと大きくなっていくはず。たった3000円でも貯蓄していけば、年間3万6千円になる。これを1ヶ月で貯蓄しようと思っても、なかなか捻出できるものじゃない。少しずつで生活は大きく変えらえる。

まずは収入源を確保して収入を得る。それを元手に旅人を楽しませて、ちゃんといただくものはいただく。れでまた楽しんでもらいつつ、旅先(自分の商い)を続けていくために、貯蓄もしていく。まずは、私生活を安定させて、次に商いを安定させると、気持ち的に楽。私生活の安定のために「生活防衛資金」を60万から120万ほど貯める。貯めるときには、収入を増やす(稼ぐ力をつける)ってのもあるけど、そもそもの支出を減らすって方法もある。もし仮に、自分で事業をやっているのであれば「所得を小さくする」っていうことが大事になってくる。

生活防衛資金が貯まったら、無駄に出費しないってことを同時並行しながら、次は、自分のやりたいことを叶えるためのお金を貯めていく。1つの基準として、収入の10%を貯蓄するってのがありますから、ご参考に。それぞれの生活感に合わせていい具合まで貯まったら(と言っても貯まりにくいと思うので、先に分けちゃうのがお勧めです)、使ってしまいましょう。そして、自分を磨いていきましょう。そして磨いていくうちに収入をあげていって、どんどんと未来資金を貯めていく。年金、国民年金基金、小規模事業者共済、iDeco、Nisa、、、と色んな方法があるから、未来資金を貯める。そしてさらに、もっと余剰の資金があれば「投資」にまわす。そうすれば、インカムゲインで、配当所得が得られる可能性が大きくなってくる。配当所得が得られれば、旅先を継続していくために重要な「場所の家賃」の支払いに充てることができるようになってくるかもしれない。

旅先が続けられるハードルがグッと下がる。しかも、その分を自分の旅にまわせるようになれば、旅ととも旅の話を共有することができるようになる。

ここまで実現することができれば、できることがどんと広がると思う。ただ、何も無駄に使うなってことじゃありません。ポテチ買いたいし、温泉だっていきたいです。ただ、頻度や衝動での買い物をやめておこうねってことで、貯蓄は計画的にすることで、モチベーションは下がりにくくなります。目的が明確ですからね。

同世代は、FIREとか投資ブームに乗っかって「お金のこと」について、たくさん考えてると思う。ぼくもそのひとり。ただ、投資をするには、考えなければいけないことがある。それは、自分の手元に残る「自由に使えるお金」は、【税引前のお金】か【税引後のお金】かというところ。サラリーマンのお給料は、税引後のお金だから、そのまま自由に何に使うかを決めていい。でも、税引前のお金を手に入れる事業主たちは、税引前のお金から支払う予定の「税金分」を抜いた分で、投資をしなくちゃいけない。これがわかってないと、税金が払えないことになるよな。そう言うことに気づいたとき。

「経理、勉強しよう。」と思ったわけです。

個人事業主として、お金と向き合っていくためにはそう言うことを考えておかなくちゃ。そう言うことを考える前に、投資を始めてしまったからね。反省してます。ちゃんと税引後の資金でやらないとね。税引前の資金でやるなら、iDecoとか国民年金基金とか小規模事業共済とか、そう言うもので「控除扱い」でお金を残していく方法もある。

そのあたり、調べていくと、世界って本当に面白い。経理のことを学ぶと、世界がどうやって成り立ってるかまで見えてくる。これは、多分誰もが知っておいた方がいいと思う。今日書いたことは、家計にも役立つと思う。

ま、そう言うわけで、次はもうちょっと事業主サイドのことを書いてみますね。
長いね、今日笑

それでは今日も素敵な1日を🌱